軌跡と覚書

神学と文学を追いかけて

雑記(聖書・神学)

神学リテラシーについて

ここ数ヶ月、神学書を読んだり友人とディスカッションする中で、「神学リテラシー」という単語が脳内で反響し続けている。 特に「聖霊によるバプテスマ」とか特定の終末論・教会論、そんな鋭く意見が分かれるテーマに触れたときに。

こんな時こそ、聖書「通読」のススメ

こんなタイトルですが、特に凝ったハウツー的なものではなく、単純に「おすすめですよ」という短い記事です。 自分の時間は増えたけど…… 「一冊ごと」の聖書通読 今意識している読み方 たとえば最近気づいたこと メガネに慣れる

2019年印象的だった10冊

2019年も残り十数時間。読者の皆様には大変お世話になりました。 締め括りは、今年読んだ中で印象的だった10冊をご紹介したいと思います。 「聖書の物語と契約」シリーズは、年明けから再開予定です。 そろそろ原稿ストックが尽きそうなので、お休み中にある…

興味深い最近の神学書情報

Michael Rydelnik and Edwin Blum, eds. The Moody Handbook of Messianic Prophecy: Studies and Expositions of the Messiah in the Old Testament. Chicago: Moody, 2019. Hardcover: 1440 pages. ムーディ聖書学院の教授陣がメインになって編集/執筆し…

聖書を読む楽しさ─おすすめブログのご紹介

聖書を読むのは楽しい。私も楽しいからこそこの本を読んでおり、楽しいからこそ、そこに書かれている内容をもっとよく理解したい! と「リサーチ」し続けている。いつもブログで扱っているマニアックなテーマというのは、そういうリサーチから派生した、副次…

「恥の文化」からの聖書神学、ついでに遠藤周作と内村鑑三について。

去年から遠藤文学の流れで記事を書こうと思っていたのだけれど、中々まとめられなかったテーマがいくつかある。そういうテーマのひとつに関連して考えさせられたことがあって、まとまってはいないのだけれど今思っていることを忘れたくないのもあって、思い…

再び「聖書信仰」論争について

トピック 2年前を振り返って 藤本氏の「応答」記事を読んで 金井氏によるさらなる応答 「応答」を読んだ上での不安

「ディスペンセーション主義とは何か?」シリーズを振り返って

「ディスペンセーション主義とは何か」を振り返って あれから3年 シリーズの内容を振り返って 視野の狭さ ディスペンセーション主義の定義 ディスペンセーション主義の歴史 漸進的ディスペンセーション主義について ああ書き直したい… あれから3年 このブロ…

日本聖書学院特別神学セミナー「教会と神学」に参加して

はじめに ブルース・ウェア博士について セミナーのテーマについて 三位一体の神と私たち 新しい契約と私たち 最後に はじめに 9月23日(日)・24日(月)の連休中、日本聖書学院主催の特別神学セミナー「教会と神学」に参加するため宮城県は利府町まで足を…

私の読書(9)土木技師として歩んだ、あるクリスチャンの話

高崎哲郎『〈評伝〉技師 青山士 その精神の軌跡──万象ニ天意ヲ覚ル者ハ……』(鹿島出版会、2008年) これまで読んだ本を取り上げて、その本にまつわる思い出を書き連ねていくこのシリーズ。2ヶ月以上ぶりの更新で取り上げたいのは、クリスチャンの土木技師と…

「ヘブル的視点」についてのあれこれ(後編)

以下の記事の続きとなります。 balien.hatenablog.com balien.hatenablog.com 前回、前々回では、以下のことを申し上げました。 「ヘブル的視点」とは、聖書のテキストを、書かれた当時の時代背景を考慮し、著者の意図通りに読んでいこうとする視点である。 …

「ヘブル的視点」についてのあれこれ(中編)

以下の記事の続きになります。 balien.hatenablog.com 前編では、主に「ヘブル的視点」の定義と「ヘブル的視点」と聖書解釈の伝統について、以下のことを簡単に申し上げました。 「ヘブル的視点」とは、聖書のテキストを、書かれた当時の時代背景を考慮し、…

「ヘブル的視点」についてのあれこれ(前編)

はじめに このブログをお読みいただいている皆様は、「ヘブル的視点」、あるいは「ユダヤ的視点」という言葉を使って聖書を読もう、というような言葉を聞いたことがございますでしょうか。私はここ最近、交わりの中で、立て続けに「『ヘブル的視点』ってよく…

「ディスペンセーション主義」という名前への違和感

久々に、ディスペンセーション主義についての記事です。本ブログにて「ディスペンセーション主義とは何か?」シリーズを公開してから、2年が過ぎました。 今でもこの神学的立場には関心を持ち続けていて、これを取り上げている本や論文、Webサイトを見つける…

イスラエル聖書大学の講師らによる著書が発売されました

"Reading Moses - Seeing Jesus" (Book) 本ブログでは以前「イスラエルにとって本当に必要なもの」と題して、ONE FOR ISRAELメディア宣教部門ディレクターであるエイタン・バール(Eitan Bar)氏の記事をご紹介しました。ONE FOR ISRAELはイスラエルに拠点を…

2018年に読みたい本リスト

前回、前々回の記事で2017年分は締め括りにしようと思っていたのですが、今夜が思っていた以上に暇で、かつ大掃除をする気力も起こらず(夜中だしね、掃除機とかうるさくて迷惑だから!)。 で、前回の記事で問題にしたことに取り組み始めようかと本棚を物色…

患難期前携挙主義者が取り組む必要のある諸問題

今年考えたことは今年のうちに言葉に残して、来年考えるテーマとしたい。 昨夜アップした記事は文学に焦点を絞ったものでしたが、今回は神学、それも、このブログで幾度も取り上げてきた終末論に関するテーマです。 一昨年投稿した「終末論についての覚書」…

「ヨハネの手紙第一」聖書研究の準備を終えての感想

どうもお久しぶりです。 年度が明けて早速記事を書いてから、こんなことも書きたいな〜あんなこといいな〜できたらいいな〜とか考えてたら、いつの間にか上半期も終わりに近づいちゃってました。 去年の8月から、ヨハネの手紙第一の学び会のご奉仕をさせてい…

「神の御国」がテーマのMike Vlachの新著"He Will Reign Forever"が出版されました

実はブログに残しておきたいテーマがいくつかあって、アウトラインとかまでは残しているのですが、中々記事にできていません。 「聖書における『イスラエル』の意味(8)ガラテヤ人への手紙6:16について」もまだですし、他にも細かいネタが色々あるのですが…

聖書の「無誤性」論争をゆる〜く考える

年明けに「『聖書信仰』を考える(前編)」および「同(後編)」の2つの記事で、「聖書信仰」をめぐる論争について少しだけ考えてみました。その後も何となく考え続けておりまして、ここではその考えたことをゆる〜く書き残しておきたいと思います……が、所…

「聖書信仰」を考える(後編)

本記事は、以下の「『聖書信仰』を考える(前編)」の続きとなっています。 balien.hatenablog.com 「前編」では最近いのちのことば社から出版された『聖書信仰と諸問題』を取り上げました。この「後編」では、私自身が最近「聖書信仰」について考えた3つの…

「聖書信仰」を考える(前編)

あけましておめでとうございます。10月以来の投稿となってしまいました。ヨハネの手紙第一の釈義は着々と進めてますし、イスラエル論や携挙論なんかも少しずつ勉強を進めているのですが、何かとバタバタしておりまして、投稿できずにおりました。手軽なもの…

2016年フルクテンバウム博士セミナーを受講して

ここ数年、ハーベスト・タイム・ミニストリーズ主催のアーノルド・G・フルクテンバウム博士のセミナーに参加し続けてきました。その博士のセミナーも、残念ながら今年が最後とのこと。寂しさを覚えながら、5月3、4日の東京会場でのセミナーに参加してきまし…

アーノルド・フルクテンバウム博士の「メシアの生涯」解説書が(ようやく)出版されました

米国Ariel Ministriesのアーノルド・G・フルクテンバウム博士が,何年も前から「出すよ出すよ」と告知してた3巻ものの『メシアの生涯』解説書。 その第1巻がやっとの事で出版されたみたいです(早速Ariel MinistriesのHPから注文しました!)。 Ariel Minis…

科学と実在論と神学と

※本記事は以下のnote記事からの転載です。 科学と実在論と神学と|balien|note トピック 『科学と実在論』 神学と実在論

福音主義神学への一種の失望

※本記事は以下のnote記事からの転載です。また、元記事は私個人のFacebookアカウントにおける発言からの転載になっています。 福音主義神学への一種の失望|balien|note 最近ちょっと、ショックだったこと……福音主義神学への一種の失望を感じました。 特定…