軌跡と覚書

神学と文学を追いかけて

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

聖書における「イスラエル」の意味(3)

聖書における「イスラエル」の意味を探っていこうとするシリーズの第3回目です。 前回はモーセ五書〜バビロン捕囚以降に至るまでの「イスラエル」の意味を旧約聖書から調べていきました。その結果、この用語は最初使われたときはヤコブの別称でしたが(創32…

聖書における「イスラエル」の意味(2)

前回の記事では、「イスラエル」の意味を確立することの重要性について述べた後、その意味がどのように考えられているのか、幾人かの神学者の考えをピックアップして紹介しました。 balien.hatenablog.com これ以降は数回連続で、旧新約聖書から「イスラエル…

聖書における「イスラエル」の意味(1)

これまで、「旧約聖書の『意味』は新約聖書の啓示によって変更されたのか?」という問題について扱ってきました。この問いが関わってくる最大のテーマは、「イスラエル」という用語の意味です。「イスラエル」についての考え方(イスラエル論)は、前回まで…

旧約聖書の「意味」は新約聖書の啓示によって変更されたのか?(補足その2)

前回、「旧約聖書の『意味』は新約聖書の啓示によって変更されたのか?」の前後編記事の補足として、「新約聖書による旧約聖書の使用法」についての諸見解を概観しました。 balien.hatenablog.com 今回は、各見解の問題点について述べた後、改めて「後編」で…

2016年フルクテンバウム博士セミナーを受講して

ここ数年、ハーベスト・タイム・ミニストリーズ主催のアーノルド・G・フルクテンバウム博士のセミナーに参加し続けてきました。その博士のセミナーも、残念ながら今年が最後とのこと。寂しさを覚えながら、5月3、4日の東京会場でのセミナーに参加してきまし…