軌跡と覚書

神学と文学を追いかけて

聖書研究

聖書の物語と契約(14)契約違反としてのメシア拒否

シリーズ記事一覧 前回:すべての成就をもたらすメシア ナザレのイエスは、自らこそ預言者たちが宣べ伝え、民が待ち望んできたメシアであることを宣言した。しかし、歴史が伝えているように、イエスは民に拒絶され、十字架刑に処せられることになる。 メシア…

こんな時こそ、聖書「通読」のススメ

こんなタイトルですが、特に凝ったハウツー的なものではなく、単純に「おすすめですよ」という短い記事です。 自分の時間は増えたけど…… 「一冊ごと」の聖書通読 今意識している読み方 たとえば最近気づいたこと メガネに慣れる

聖書の物語と契約(13)すべての成就をもたらすメシア

シリーズ記事一覧 前回:メシアとイザヤ書61章 イエスがおそらく公生涯の前半に語られた教えの中で、メシアと契約の成就という視点から無視することができないのが、いわゆる「山上の説教」である。ここでは、特に説教の序盤で語られた「八福の教え」(マタ5…

聖書の物語と契約(12)メシアとイザヤ書61章

シリーズ記事一覧 前回:近づいた神の国 イエスは、預言者たちが宣べ伝えていた神の王国が実現しようとしていることを告げ、その王国を受け入れるために神に立ち返るようにとイスラエルの民に命じられた。 イエスは、誕生の前にダビデの子/メシアであると告…

聖書の物語と契約(11)近づいた神の国

シリーズ記事一覧 前回:メシアの誕生と諸契約の成就 ナザレのイエスの誕生は、諸契約が指し示していたメシアの到来そのものであり、聖書の物語が最終段階へ進むための決定的な出来事だった。 しかし、福音書の著者たちは、イエスの誕生そのものや幼年期の記…

聖書の物語と契約(まとめ)【随時更新】

現在連載中の「聖書の物語と契約」シリーズのまとめ記事です。

聖書の物語と契約(10)メシアの誕生と諸契約の成就

シリーズ記事一覧 前回:エゼキエル書と新しい契約の祝福 これまでモーセ五書から預言書までをざっと見渡してきた。神はこの被造世界を、本来の「非常に良かった」状態へ回復させてくださる。その計画を明らかにしているのが聖書に見られる物語(ストーリー…

聖書の物語と契約(9)エゼキエル書と新しい契約の祝福

シリーズ記事一覧 前回:エレミヤ書と新しい契約の希望(その2) 前回、前々回で、私たちはエレミヤ書のいわゆる「慰めの書」(30–33章)から、新しい契約がどのような契約であるか、新しい契約と諸契約の関係はどのようなものであるか、その全体像を大まか…

聖書の物語と契約(8)エレミヤ書と新しい契約の希望(その2)

シリーズ記事一覧 前回:エレミヤ書と新しい契約の希望(その1) エレミヤ書30–33章は、この預言書の中でも特に希望の約束を重点的に扱っており、「慰めの書」とも呼ばれている。旧約聖書が告げる契約の希望のクライマックスとさえいえる新しい契約は、この…

聖書の物語と契約(7)エレミヤ書と新しい契約の希望(その1)

シリーズ記事一覧 前回:イザヤ書と永遠の契約の希望 前回は、イザヤの預言のなかにある「永遠の契約」の希望を見た。イザヤはまず、イスラエルの王となり、諸国民の光ともなるダビデの子=メシアが、主の「しもべ」でもあることを伝えた。そして、栄光の王…

聖書の物語と契約(6)イザヤ書と永遠の契約の希望

シリーズ記事一覧 前回:主の日・契約の成就・被造世界の回復 私たちはこれまで、ダビデ契約の成就(メシアの到来と王国の確立)こそが、諸契約の成就と被造世界の回復をもたらすことを見てきた。また、成就と回復は、終末的な【主】の日を通して実現すると…

聖書の物語と契約(5)主の日・契約の成就・被造世界の回復

シリーズ記事一覧 前回:王国の滅亡と契約に基づく希望 前回、ダビデ契約の成就──メシアの到来と彼の王国の確立──において、それまでの諸契約の成就、そして被造世界の回復がもたらされることを見た。この契約の成就と被造世界の回復と密接に関係しているの…

聖書の物語と契約(4)王国の滅亡と契約に基づく希望

シリーズ記事一覧 前回:ダビデの王国とダビデ契約 旧約聖書、特に預言書を読めば読むほど呑み込めてきたのが、前回紹介したダビデ契約の大切さである。この契約が保証している希望の大きさというのは、圧倒的だ。その希望は、明確に「メシア待望」に繋がっ…

聖書の物語と契約(3)ダビデの王国とダビデ契約

シリーズ記事一覧 前回:アブラハム契約とモーセ契約 聖書に出て来る有名な「契約」について、その契約が書かれている箇所を前後の文脈をふまえて学ぶということには、恥ずかしながらそれほど力を入れてこなかった。サムエル記第二7章および歴代誌第一17章に…

聖書の物語と契約(2)アブラハム契約とモーセ契約

シリーズ記事一覧 前回:創造から洪水まで 私がこれまで聖書を教わってきた中では、神の計画におけるアブラハム契約の重要性がかなり強調されてきた。その重要性は、創世記3:15における「女の子孫」の約束との関わりも考えるうちに、心の中でますます大きく…

聖書の物語と契約(1)創造から洪水後まで

シリーズ記事一覧 はじめに 創造 堕落 洪水による裁きとノア契約

宇宙神殿説と霊的終末論(4/4)

(画像出典:Hubble Space Telescope Images | NASA) Paul Martin Henebury氏のブログから、以下の記事を拙訳によりご紹介します。 The Cosmic Temple and Spiritualized Eschatology (Pt.4) | DR. RELUCTANT 第3回目はこちら↓ 宇宙神殿説と霊的終末論(3/4…

宇宙神殿説と霊的終末論(3/4)

(画像出典:Hubble Space Telescope Images | NASA) Paul Martin Henebury氏のブログから、以下の記事を拙訳によりご紹介します。 The Cosmic Temple and Spiritualized Eschatology (Pt. 3) | DR. RELUCTANT 第2回目はこちら↓ 宇宙神殿説と霊的終末論(2/…

宇宙神殿説と霊的終末論(2/4)

(画像出典:Hubble Space Telescope Images | NASA) Paul Martin Henebury氏のブログから、以下の記事を拙訳によりご紹介します。 The Cosmic Temple and Spiritualized Eschatology (Pt.2) | DR. RELUCTANT 第1回目はこちらから↓ 宇宙神殿説と霊的終末論…

宇宙神殿説と霊的終末論(1/4)

(画像出典:Hubble Space Telescope Images | NASA) Paul Martin Henebury氏のブログ「DR. RELUCTANT」より以下の記事を、氏ご自身の許可のもと、拙訳にてご紹介したいと思います。 The Cosmic Temple and Spiritualized Eschatology (Pt.1) | DR. RELUCTA…

最近読んだ「ヨハネの黙示録」関連本の感想とか

本ブログでは終末論についても度々取り上げているのでお察しいただけるかと思うが、聖書の中でも「ヨハネの黙示録」は前から関心を寄せている書のひとつである。持っている文献の中でも、黙示録に関係している文献の占める割合はかなり多い。 今回は最近読ん…

非置換神学者による注解書リスト〔随時更新〕

突然ですが、聖書研究の上で注解書は役に立ちますよね。私の場合は原語知識が乏しいので、New American CommentaryとExpositor's Bible Commentary(Longman and Garlandの改訂版)を中心にして、他のもっと詳しい注解書ともっと読みやすい(適用中心の)注…

黙示録19:15とイエスによる諸国民の統治(Michael Vlach)

引き続き、マイケル・ヴラック(Michael Vlach)氏のブログ記事を拙訳でお送りしております。元記事はこちら↓ mikevlach.blogspot.jp Michael J. Vlach, "Revelation 19:15 and the Coming Reign of Jesus over the Nations," Apr. 17, 2017; accessed May 2…

黙示録20:4は「中間状態」について教えているのか?(Michael Vlach)

引き続き、マイケル・ヴラック(Michael Vlach)氏のブログ記事を拙訳でお送りしています。元記事はこちら↓ mikevlach.blogspot.jp Michael J. Vlach, "Does Revelation 20:4 Teach an Intermediate State Reign of the Saints in Heaven?," Apr. 4, 2017; a…

レビ18:5「人がそれらを行うなら、それらによって生きる」の意味(Michael Vlach)

またまたマイケル・ヴラック(Michael Vlach)氏の翻訳記事です。元記事はこちら↓ mikevlach.blogspot.jp Michael J. Vlach, "'By Which a Man May Live': The Meaning of Leviticus 18:5," Feb. 3, 2018; accessed May 16, 2018. さて、本文のご紹介の前に…

「ヘブル的視点」についてのあれこれ(前編)

はじめに このブログをお読みいただいている皆様は、「ヘブル的視点」、あるいは「ユダヤ的視点」という言葉を使って聖書を読もう、というような言葉を聞いたことがございますでしょうか。私はここ最近、交わりの中で、立て続けに「『ヘブル的視点』ってよく…

今、ヨハネの手紙第二を学ぶ意義

たまに「ブログのタイトル安直すぎない?」などと言われることがあり、そうなんだよな〜と思いつつ怠けていたのですが、思い切って変えてみました。また安直なタイトルだし意味不明な感もなくはないですが、「ブログのタイトルってそんなに覚えてもらえない…

ヨハネの手紙第一 覚書き(12)2章3–4節

ヨハネの手紙第一を学んでおりまして、私個人のノートをそのまんま公開しております。(↓前回) balien.hatenablog.com トピック §2 救いに関する3つの検証(2:3–29)【その1】 1.道徳的検証:従順(2:3–6)【その1】 3節 4節

ヨハネの手紙第一 覚書き(11)2章1–2節

ヨハネの手紙第一を学んでおりまして、私個人のノートをそのまんま公開しております。(↓前回) balien.hatenablog.com トピック §1 キリストのメッセージの本質(続き) 5.罪に対する正しい認識(2:1–2) 2章1節 2節

ヨハネの手紙第一 覚書き(10)1章8–10節

ヨハネの手紙第一を学んでおりまして、私個人のノートをそのまんま公開しております。(↓前回) balien.hatenablog.com トピック §1 キリストのメッセージの本質(続き) 3.罪の性質の否認は偽りである(1:8–9) 8節 9節 4.罪を犯したことがないという偽…