軌跡と覚書

キリスト教に関する雑感とか。

「字義通りの解釈」についてのあれこれ(後編)

前回の記事↓の続きになります。

balien.hatenablog.com

前回は、「字義通りの解釈」は何を意味するコンセプトなのか?ということと、「字義通りの解釈」vs「比ゆ的/霊的解釈」という対立構造の問題について申し上げました。今回の「後編」では、この問題に一歩踏み込むと見えてくる「新約聖書における旧約聖書引用の問題」について取り上げたいと思います。

トピック

  • 新約聖書における旧約聖書引用の問題
    • イスラエルの回復に関する聖書預言の解釈
    • 預言解釈のアプローチの例
    • ここには「字義通りの解釈」vs「比ゆ的/霊的解釈」という構図は見られるのか?
  • まとめ
  • おわりに
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「字義通りの解釈」についてのあれこれ(前編)

これまで本ブログでは、何度か「字義的解釈」あるいは「字義通りの解釈」という言葉を使ってきました。基本的には、英語圏での聖書解釈論に関する議論で使われるliteral interpretationといった言葉の訳語として使いました。いわば、ある解釈法則に貼られたラベルですね。

先日、「『ディスペンセーション主義』という名前への違和感」という記事で 、「ディスペンセーション主義」というラベルに関する雑感を書きました。また、「『ヘブル的視点』についてのあれこれ」という全3回の記事では、「ヘブル的視点」というラベルを使う上で気をつけるべきことを書きました。

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今回は、「字義通りの解釈」というラベルに関する記事になっております。特に、ディスペンセーション主義や「ヘブル的視点」について語られる際にセットで取り上げられることの多い、「字義通りの解釈」vs「比ゆ的解釈」(もしくは霊的解釈)という対立構造について着目していきたいと思います。

「『ディスペンセーション主義』という名前への違和感」および「『ヘブル的視点』についてのあれこれ」シリーズの補足編としてお読みいただければ幸いです。

トピック

  • 「字義通りの解釈」とは何か?
  • 字義通りの解釈vs比ゆ的解釈?
  • 「後編」に向けて
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私の読書(8)フルクテンバウム『イスラエル学』

Arnold G. Fruchtenbaum. Israelology: The Missing Link in Systematic Theology. Revised edition. Tustin, CA: Ariel Ministries, 1992.*1

これまでに読んだ本を取り上げて、その本にまつわる思い出を書き連ねていくこのシリーズ。久々に再開して扱いたいのは、最近ハーベスト・タイム・ミニストリーズより抄訳版が出版された、アーノルド・フルクテンバウムの『イスラエル学』だ。これは、言わずと知れた著者がニューヨーク大学Ph.Dを取得した際の学位論文である。

harvestshop.net

*1:邦訳版:アーノルド・フルクテンバウム『イスラエル学』佐野剛史訳、中川健一監修(ハーベスト・タイム・ミニストリーズ出版部、2018年)。

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黙示録19:15とイエスによる諸国民の統治(Michael Vlach)

引き続き、マイケル・ヴラック(Michael Vlach)氏のブログ記事を拙訳でお送りしております。元記事はこちら↓

mikevlach.blogspot.jp

Michael J. Vlach, "Revelation 19:15 and the Coming Reign of Jesus over the Nations," Apr. 17, 2017; accessed May 21, 2018.

※1 本記事は「ディスペンセーション主義について」のカテゴリに分類していますが、実際にはこの立場に特有な主張がなされているわけではありません。しかし、ディスペンセーション主義を自認されている方の主張をご紹介するという意味で、このカテゴリにも分類させていただいております。

※2 本文中〔〕は訳者による補足を表しています。

トピック

  • 黙示録19:15とイエスによる諸国民の統治
    • メシアに関する4つの聖句と黙示録19:15
    • メインポイント
    • 将来の統治
    • エスの口から出る鋭い剣について
    • 結論
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黙示録20:4は「中間状態」について教えているのか?(Michael Vlach)

引き続き、マイケル・ヴラック(Michael Vlach)氏のブログ記事を拙訳でお送りしています。元記事はこちら↓

mikevlach.blogspot.jp

Michael J. Vlach, "Does Revelation 20:4 Teach an Intermediate State Reign of the Saints in Heaven?," Apr. 4, 2017; accessed May 19, 2018.

※1 本記事は「ディスペンセーション主義について」のカテゴリに分類しておりますが、実際にはこの立場に特有な主張がなされているわけではありません。しかし、ディスペンセーション主義を自認されている方の主張をご紹介するという意味で、このカテゴリにも分類させていただいております。

※2 本文中〔〕は訳者による補足を表しています。

トピック

  • 黙示録20:4は中間状態にある聖徒たちが天において治めていると教えているのか?
    • 中間状態説の検証
    • 黙示録20:4に地上は登場するのか?
    • 2つの立場の要約
    • 結論
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