軌跡と覚書

神学と文学を追いかけて

聖書的契約とは何か?

f:id:balien:20190917195950j:plain:w500

 これまでの記事で取り上げてきたとおり、ディスペンセーショナリズムでも、契約神学やその派生形でも、聖書神学において「契約」は大変重要な概念だ。

 しかし、(個人的な感覚だと)特にディスペンセーショナリズムでは、そもそも「契約とは何か」という話がなされないまま、聖書的契約そのものへの議論へ進んでいくことが多い。今回はそのそもそも論を少しだけ考えてみたい。

【2019/9/21:本文の最後に、ダビデ契約について追記しました。】

トピック

  • 聖書における「契約」の重要性
  • 聖書的契約の定義
    • 契約を指す用語の意味による定義
    • 「関係」という概念に基づく定義
  • 契約の定義に関する考察
    • 最も問題点の少ない定義?
    • 聖書的契約を判別する際の「尺度」
  • 追記:ダビデ契約と血の犠牲について(2019/9/21)
続きを読む

ディスペンセーション主義Q&A:ルーツは異端?

f:id:balien:20181012220911j:plain

今回はいただいた質問ではありませんが、重要なテーマだと思いましたので取り上げます。

ここでご紹介&応答しているような考え方は、もうアカデミックの世界では支持されることも少ないのですが、一般的にはまだまだ影響力の大きい見解なようです。先手を打つという意味も込めて、ここで取り上げておきたいと思います。

  • Q22:ディスペンセーション主義のルーツは異端?
    • アーヴィングとマクドナルドについて
    • アーヴィング=マクドナルド起源説の情報源
    • アーヴィング=マクドナルド起源説への応答
      • ダービーとアーヴィング
      • ダービーとマクドナルド
      • ダービー以前の患難期前携挙説
    • 結論
続きを読む